「シンギュラリティ」という言葉で、AIが取り沙汰されたのは何年前だろう?

気がつけば、「あの頃の未来に僕らは立っている」ようだ。

去年後半から話題の画像生成AI、Stable Diffusion。

語りかけ、返ってきた言葉をさらに変えてまた返事を眺めて…と、対象を会話しながらイメージを立ち上がらせていく作業はスナップやフォトセッションと似ている。

同じプロンプトを異なったバージョンに流すと、それぞれの個性も見えてくるのも面白い。

手が3本だったり、部分的に事故ってたりする未完成さにハッとさせられる瞬間もある。

それがときにメッセージ性を醸し出して、美術館にあってもいいと思えるものさえ生み出す。

道具として洗練されきってしまったら、もはや人間の忠実な僕。の「アート」の力を漂わせた作品は減ってしまうだろう。

アートは道具の手前と向こう側にあるものだ。

赤ちゃんも驚くスピードで進化していく、AIたちの絵。

かつて自分だけの言葉を日々生み出して驚かせてくれた子どもたちの姿と重なって、今から勝手にちょっとせつない。

note「Stable Diffusionが描く、呪文で美術館が作れる時代」
https://note.com/neotenylab/n/n2a866e763fb66